安藤正子 / 大野智史 / 加藤美佳 / 小出ナオキ / 菅 木志雄 / 名知聡子 / 蜷川実花

グループ展「マインドフルネス! 高橋コレクション展 決定版 2014」名古屋市美術館、愛知

安藤正子、加藤美佳、小出ナオキ、名知聡子、蜷川実花、大野智史、菅木志雄
グループ展「マインドフルネス! 高橋コレクション展 決定版 2014」
2014年4月12日[土]- 6月8日[日]
名古屋市美術館、愛知

作家プロフィール

安藤正子

安藤正子は1976年愛知県生まれ。2001年愛知県立芸術大学大学院修了。瀬戸市を拠点に活動し、現在、愛知県立芸術大学美術学部油画専攻准教授。
主な個展に、「ハラ ドキュメンツ9 安藤正子 ― おへその庭」(原美術館、東京、2012年)、「安藤正子 作品集刊行記念展『Songbook』」(8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、東京、2016年)。 子どもや毛糸の編み物、動物や草花などをモチーフに、油絵具の特質を生かし、緻密な描写や大きな余白などの画面構成等、様々な絵画的要素の中で生み出された、滑らかな絵肌のペインティング作品と、それとは対照的に硬質な質感の精緻な鉛筆ドローイングが特徴的であった。2018年以降は、陶のレリーフや、水彩、木炭によるドローイングなどに作品が大きく展開している。

出版物
http://tomiokoyamagallery.com/publications/songbook/

大野智史

大野智史は1980年岐阜県生まれ。2004年東京造形大学卒業。現在山梨県富士吉田市を拠点に、制作活動を行っています。

大野は現在富士山麓にアトリエを構え、原生林の中で自らの感覚を研ぎすましながら、自然と人工の対峙と融合、時間を探求する絵画制作を行っています。大野の制作の背景には、東西の美術史と、絵画的な表現についての分析があります。デジタル時代を象徴するようなフラットな色面構成と描写的な表現を1つの画面で拮抗させ、感覚を多層化させながら、絵画の可能性を探求します。「Prism」シリーズは、ヤモリに食べられてしまう運命ながら、街灯の光に引き寄せられるように集まっていく蛾を目撃した経験から着手したものです。それは生きとし生けるものの極限状態の体現、そして光についての科学的研究を踏まえた究極の美の表現と言えます。

主な個展として、2007年にはホノルル現代美術館で個展「Prism Violet」を行い、小山登美夫ギャラリーにて5度開催しています。
主なグループ展に、「STANCE or DISTANCE? わたしと世界をつなぐ『距離』」(熊本市現代美術館、2015年)、「『アート・スコープ 2012-2014』─旅の後もしくは痕」(原美術館、東京、2014年)、「絵画の在りか」(東京オペラシティアートギャラリー、2014年)、「リアル・ジャパネスク」(国立国際美術館、大阪、2012年)、「VOCA展、2010年」(上野の森美術館、東京、2010年)、「越後妻有アートトリエンナーレ、2009年」(福武ハウス、2009年/旧名ヶ山小学校、新潟)、「THE ECHO 展」(ZAIM 別館、横浜、2008年)などがあります。作品はビクトリア国立美術館、原美術館 ARC、トヨタアートコレクション、国立国際美術館ほか、国内外の個人コレクターにも収蔵されています。

加藤美佳

加藤美佳は1975年、三重県生まれ。1999年愛知県立芸術大学美術学部美術科油画専攻卒業後、2001年同大学院修士課程修了。同年、五島記念文化賞美術新人賞を受賞しました。現在三重県を拠点に制作活動を行っています。小山登美夫ギャラリーでは2000年と2006年と2度の個展を行っています。2001年水戸芸術館で個展「クリテリオム48」を行った後、加藤の作品は国内外の様々な展覧会に出展されています。2001年アイオワのデモイン・アート・センターから始まったグループ展「My Reality ? Contemporary Art and the Culture of Japanese Animation」は、ニューヨークのブルックリン美術館他全米を巡回。そのほか、「CASINO 2001」(2001年、SMAK、ゲント、ベルギー)、村上隆キュレーションによる「ぬり絵」(2002年、カルティエ財団現代美術センター、パリ)、「絵画新世紀」(2003年、広島市現代美術館、広島)、「ジャパン・ライジング」(2003年、パームビーチICA、フロリダ)、「六本木クロッシング」(2004年、森美術館、東京)、「オフィッチーナ・アジア」(2004年、ボローニャ近代美術館からイタリア巡回)、「ベリー・ベリー・ヒューマン」(2005年、豊田市美術館、愛知)、「アイドル!」(2006年横浜美術館)などに出展。2005年には、ロンドンのWhite Cube /Jay Joplingでも個展を行いました。

加藤はまず自らの手で人形を作るところから制作をスタートさせ、長い過程を経てその像をタブローに仕上げます。オブジェを作り、写真撮影をし、それを地図のように足がかりにしながら、少しずつキャンバスに描き込むという作業によって、描かれる対象は単なるモノでは無く、魂を吹き込まれた普遍的な人間存在そのものへと塗り替えられて行きます。
完成した絵画の印象は、明晰なスーパーリアリズムの冷ややかさとも、呪術的な力を呼び起こすマジックリアリズムとも異なる、アンヴィヴァレントな感覚を私たちに与えます。粘土の人形たちにほどこされた思い思いの装飾-ビーズの飾りや帽子、また添えられた動物の骨や花、鳥の形のブローチなどは、少女たちが夢想する理想的な世界を形作るロマンティックなオブジェであると同時に、孤独な彼女たちにそっと寄り添う、小さな友達のようでもありました。近年描かれた、グラスビーズを使って作られたオブジェなどの新しいモチーフもまた、彼女が身近な場所から見いだしたものばかりです。

1975年 三重県生まれ
1999年 愛知県立芸術大学美術学部美術科油画専攻卒業
2001年 愛知県立芸術大学院美術研究科油画専攻修了

五島記念文化賞美術新人賞受賞
2004年 「六本木クロッシング」展インターナショナル・アドバイザリー・ボード賞

小出ナオキ

小出ナオキは1968年、愛知県生まれ。1992年に東京造形大学造形学部美術学科を卒業。現在は千葉県を拠点に制作活動を行っています。
2003年、岡田聡氏キュレーションによるグループ展「マジック・ルーム」(Project Room / 小山登美夫ギャラリー)に出展後、小山登美夫ギャラリーでは5度の個展を行っています。
その他の主な展覧会に、「カフェ・イン・水戸」(2004年、水戸芸術館現代美術ギャラリー、茨城)、「マジカル・アート・ライフ」(2006年、トーキョーワンダーサイト渋谷、東京)、「Fiction@Love」(2006年、MOCA Shanghai、上海、中国)、「neoneo Part1 [BOY]」(2009年、高橋コレクション日比谷、東京)、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2009」(2009年、新潟)「Paul Clay」(2011年、Salon 94 Bowery、ニューヨーク)「高橋コレクション展 マインドフルネス!」(2013年、鹿児島県霧島アートの森、姶良郡、鹿児島 [ 札幌芸術の森美術館、札幌、北海道 へ巡回 ])などがあります。

小出ナオキは主にFRP(合成樹脂)、セラミック、木などを用い、愛らしくもどこか不気味で不思議な立体作品で、雲のお化けやドクロなど、異界のものたちや、自身とその家族を作品化してきました。小出の作品について、美術評論家の森口まどか氏は次のように書いています。

「日常や自己の内なるところから着想する在り方は、小出にかぎらず、今日のアートシーンにあっては定跡といっても良いほどだと思うが、その場合、微温的な暮らしをそのままかたちにしても作品としての強度は持ち得ない。小出ナオキの場合、臆面もなく家族や身近な人たちとの出来事を語りながら、センチメンタリズムに堕ちず、事の本質を見据えるふてぶてしさが、アーティストとしての核をなしているように見える。」(森口まどか 「小出ナオキの現在性」『Maternity Leave』小山登美夫ギャラリー、2012年)

また、小出は滋賀県立陶芸の森で滞在制作の機会を得たこともきっかけに、2009年頃から彫刻の主な素材をFRPからセラミックに変えました。FRPにはない、いわばセラミックという素材特有の”裏切り”を、小出は「まるで、子どもが産まれてくる前の父親に産まれた後の生活が想像できないような、そして、産まれて初めてその意味がようやく理解できる感じと似ています。制作する意味、が少し分かってきたような気がしている。」(小出ナオキ「主題」『Maternity Leave』小山登美夫ギャラリー、2012年)と語ります。小出の作品には、詩情にあふれ、自伝的でありながら、鑑賞者の記憶を本質的に刺激するような魅力をもっています。

1968年愛知県生まれ
1992年東京造形大学造形学部美術学科卒業

出版物
http://tomiokoyamagallery.com/publications/in-these-days_book/

菅 木志雄

1944年岩手県盛岡市生まれ。1968年多摩美術大学絵画科を卒業。現在静岡県伊東市で制作活動を行なっています。

菅木志雄は、60年代末〜70年代にかけて起きた芸術運動「もの派」の主要メンバーであり、同時代を生きる戦後日本美術を代表するアーティストとして、独自の地平を切り開いてきました。 インド哲学などの東洋的思想に共鳴した自身の哲学を基に、石や木、金属といった「もの」同士や、空間、人との関係性に対して様々なアプローチをしかけ、「もの」の持つ存在の深淵を顕在化すべく作品制作をしています。「もの派」への再評価が確固たるものになった今日もなお菅はその思考を深化させ、尽きる事のない制作への情熱が、作品の現在性を生んでいると言えるでしょう。

菅は、1968年の初個展から現在に至る50年以上のキャリアの中で幾多もの展覧会に出展してきました。近年の大規模な展覧会として、2016年イタリア、ミラノのファンデーションPirelli HangarBicoccaでの展覧会をはじめ、イギリス、スコットランド国立近代美術館でのカーラ・ブラックとの二人展、アメリカ、ニューヨークのDia Art Foundationでの個展と、欧米の美術館において連続して展覧会を開催。2017年第57回ヴェネツィアビエンナーレ国際展「VIVA ARTE VIVA」では水上でのインスタレーションとして代表作「状況律」を再制作して大きな注目を浴び、同年長谷川祐子氏キュレーションによるフランスのポンピドゥ・センター・メッスで開催された「ジャパノラマ 1970年以降の新しい日本のアート」展にも出展しました。
国内では、2014年 – 2015年ヴァンジ彫刻庭園美術館にて「菅木志雄展」、2015年には東京都現代美術館にて「菅木志雄 置かれた潜在性」と、2つの個展が同時期に開催され大きな話題となりました。作品は国際的にも高い評価を受けており、ポンピドゥ・センター、テート・モダン、ダラス美術館、ディア美術財団、ニューヨーク近代美術館、ハーシュホーン美術館彫刻庭園、M+や、東京国立近代美術館、東京都現代美術館をはじめ、国内外幾多もの美術館に収蔵されています。

その他の情報は、下記URLよりご覧下さい。
https://www.kishiosuga.com/

名知聡子

名知聡子は1982年東京生まれ。2005年名古屋芸術大学美術学部を卒業、現在は愛知を拠点に制作活動をしています。小山登美夫ギャラリーでは3度の個展を開催しており、2016年には大原美術館のARCO(Artist in Recidence in Kueashiki, Ohara)プロジェクトにて、倉敷で滞在制作しました。主な展覧会に「マインドフルネス!高橋コレクション展 決定版2014」(名古屋市美術館、2013年)、「JAPANCONGO」(国立現代美術センター・グルノーブル、フランス、2011年)、「子どもアートinみえ」(三重県立美術館、2011年)、「Passion Fruits Picked from The Olbricht Collection」(me Collectors Room Berlin、ベルリン、2010年)、「花・風景 モネと現代日本のアーティストたち」(熊本市現代美術館、2009年)があります。

1982年 東京生まれ
2005年 名古屋芸術大学美術学部卒業
現在、愛知を拠点に制作活動

出版物
http://tomiokoyamagallery.com/publications/satoko_nachi-book/

蜷川実花

東京生まれ。写真家、映画監督。2001年木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。映画『さくらん』(2007)、『ヘルタースケルター』(2012)、『Diner ダイナー』『人間失格 太宰治と3人の女たち』(ともに2019)監督。Netflixオリジナルドラマ『FOLLOWERS』が世界190ヶ国で配信。映像作品も多く手がける。2008年、「蜷川実花展―地上の花、天上の色−」が全国の美術館を巡回、のべ18万人を動員。2010年、Rizzoli N.Y.より写真集を出版。2012年、映画『ヘルタースケルター』にて新藤兼人賞銀賞を受賞。台北、上海などアジアを中心に大規模な個展を開催し、動員記録を大きく更新するなど人気を博し、世界的に注目を集めている。2018年熊本市現代美術館を皮切りに、個展「蜷川実花展-虚構と現実の間に-」が2021年まで全国の美術館を巡回中。

https://mikaninagawa.com/