クゥワイ・サムナン 展 Khvay Samnang/「Enjoy My Sand」8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery 10月21日[水]-11月9日[月]

Enjoy My Sand, 2013-2015, 80 x 120 cm, ed. 5 and A.P. 2, Image courtesy artist & SA SA BASSAC ©Khvay Samnang

クゥワイ・サムナン 展「Enjoy My Sand」
8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
渋谷ヒカリエ8階
2015年10月21日(水)~ 11月9日(月)
OPEN:11:00~20:00
展覧会期中無休
入場無料
オープニングレセプション: 10月21日(水) 18:00 – 20:00

http://www.hikarie8.com/artgallery/2015/10/khvaysamnang.shtml

 

【クゥワイ・サムナン × 今村有策(トーキョーワンダーサイト館長)トークイベント】

8/ COURT、渋谷ヒカリエ8階 (8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryとなり)
2015年10月21日(水)18:00~19:30
開場/17:45
入場無料、ご予約不要
主催/小山登美夫ギャラリー
協力/トーキョーワンダーサイト

 

ご予約不要、開場後、自由席でのご案内になります。ぜひ皆様お誘い合わせの上、お越しください。
カンボジアで最も重要な若手アーティストの一人であるクゥワイ・サムナンは、写真、ビデオ、インスタレーション、彫刻、そしてパフォーマンスなど様々なアプローチによって、歴史、文化、様々な事象についての新たな視点、解釈を探求しています。主にカンボジアという特定の文脈におけるテーマをとりあげますが、彼の作品は往々にして普遍的なものも映し出します。
土地にまつわる流動性、歴史性、継続する社会的・政治的な問題に彼は興味をもってきました。
写真、ビデオ作品「Untitled」(10〜11年)は、開発のために埋め立てられ、住民が立ち退きになったプノンペンの湖で、アーティスト自身が砂をかぶるというパフォーマンスを収めたものです。「何かについて学びたければ、十分に時間を費やし、そして本当に楽しまなければならない」。そう話すクゥワイの作品はユーモアに満ちたものが多く、今回展示する「Enjoy My Sand: Samnang Cow Taxi in Singapore」は、人間の髪の毛で作った大きな牛の角を頭につけ、シンガポールにあるビーチで出会った人々をおんぶするというパフォーマンスを収めたものです。この「Cow Taxi」シリーズのパフォーマンスは、2010年に彼がトーキョーワンダーサイトのレジデンスに滞在中、浅草で手製の人力車を使って行われ、翌年カンボジアでも行われています。「Enjoy My Sand」は土地・資源管理をめぐる地政的、経済的な問題に対する彼のユーモラスな批評であり、そこには埋め立てが盛んに行われ、海岸線が常に拡大するシンガポールへ、カンボジアから砂が輸出されているという背景があります。一見滑稽な行為のように思えるパフォーマンスの中に、何層も意味や象徴性、問題提起をもたせるのがクゥワイの作品の特徴といえます。

クゥワイ・サムナンは1982年カンボジア生まれ、2006年にプノンペンのRoyal University of Fine Artsを卒業。プノンペンのSA SA BASSAC(11、12、14年)、小山登美夫ギャラリーシンガポール(14年)で、また今年はパリのジュ・ド・ポーム国立美術館とボルドー現代美術館(CAPC)で個展を開催、主なグループ展に第4回シンガポールビエンナーレ (13〜14年)、「Sights and Sounds: Global Video Art」(The Jewish Museum、ニューヨーク、13年)などがあり、また今年11月から開催の第8回アジア・パシフィック・トリエンナーレにも出展します。クゥワイは2010年、2011年にトーキョーワンダーサイトのTWSクリエーター・イン・レジデンスに滞在、また去年よりベルリンのBethenian Kunstlerhausで滞在制作しています。