ソピアップ・ピッチ/ 個展「desire line」8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、2017年10月27日[金]- 11月20日[月]

Arboretum 2015 Bamboo, rattan, metal wire h. 250.0 x w. 200.0 x d. 10.0 cm ©︎Sopheap Pich Studio

ソピアップ・ピッチ 展「desire line」

8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
渋谷ヒカリエ8階
2017年10月27日(金) – 11月20日(月)
OPEN:11:00~20:00
展覧会期中無休
入場無料

詳しい情報はリンクをご覧下さい。
http://www.hikarie8.com/artgallery/2017/09/sopheap-pich.shtml

 

8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery(渋谷ヒカリエ)では、カンボジアを代表する現代アーティスト、ソピアップ・ピッチ(1971-)の日本初個展「desire line」を小山登美夫ギャラリー(六本木)と同時開催致します。

ソピアップ・ピッチの作品は、木々や花などの植物、人間の解剖学や都市構造などからインスピレーションを得た、有機的かつ幾何学的な立体作品です。竹やラタン、ワイヤー、蜜蝋など、地域に根ざした素材を用いて目の粗い織り方で制作されているのが特徴で、透明性があり軽く見えながらも、機能的な構造による圧倒的なボリュームにより、空間全体にエネルギーが溢れ出ているように感じます。

ピッチは作品のテーマに関して次のように語ります。 「全ての作品にテーマがある。貧しさ、内と外との関係性、はかなさと堂々とした大きさの関係性、 軽さへの感覚、相互依存の比喩である。」(Brian Curtin「ソピアップ・ピッチへのインタビュー」、Flash Art、2010年1-2月号)

本展タイトルである「desire line」は、日本語で「けもの道」を意味します。今年2017年フロリダのラウシェンバーグレジデンシーで滞在制作した際、そこにけもの道があり、自然発生的にヒトが踏み固めることでできる道の面白さを感じてこのタイトルを思いついたといいます。出展作は「けもの道」からヒントを得た「Miroiise」「Moonstone」や、竹を細く裁断したものにインクをつけて表現した平面作品を含め、本展では2つの会場に合わせて13点の新作を発表致します。待望のソピアップ・ピッチ日本での初個展、是非この貴重な機会にご高覧くださいませ。

 

ピッチは1971年カンボジア生まれ、幼少期ポルポト政権下の悲惨な時代の中で育ちました。1979年には情勢不安から逃れる為に、家族でタイ国境近くの難民キャンプに5年間滞在。そこでNGOが運営するアートスクールに通い、ペインティングに興味を持ち始めました。1984年には一家でアメリカに移住し、1990年マサチューセッツ大学アマースト校に入学。医学を専攻しましたが、在学時にペインティングへの興味を捨てきれずファインアート専攻に転部し1995年に卒業。その後1999年シカゴ美術館附属美術大学ペインティング専攻を修了しています。 2013年NYのメトロポリタン美術館での個展や、2012年の第13回ドクメンタへの出展など、世界中の美術館展覧会や現代美術展に多数参加し国際的に活躍してきました。今年は第57回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展「VIVA ARTE VIVA」への出展(11月26日まで)及び「サンシャワー:東南アジアの現代美術展」では森美術館にて作品展示(10月23日まで)をしていました。また、作品はニューヨークのメトロポリタン美術館、グッゲンハイム美術館、パリのポンピドゥー・センター、香港のM+、シンガポール美術館、サンフランシスコ近代美術館等、世界各国の主要な美術館に所蔵されています。