福井 篤 / 桑原正彦 / 桑久保 徹 / シュシ・スライマン / 染谷悠子 / リチャード・タトル

ドローイング展

夏の日 a summer day 2002 acrylic on paper 134.3 × 101.0 cm ©Masahiko Kuwahara

出展作家:
福井篤、桑原正彦、桑久保徹、シュシ・スライマン、染谷悠子、リチャードタトル

作家プロフィール

福井 篤

福井篤の絵画作品には、自らの独創的な物語に基づいた、平和で静謐な幻想の世界が広がります。キノコや木などの植物、森の中の少女、動物、日常空間の断片など、現れる風景やモチーフは細緻な線で描かれ、美しく澄んだ色使いにより、隠喩的かつ哲学的な世界が紡ぎ上げられているのです。少年時代魅了されていた欧米のSFやコミックスから受けた影響や、一度はミュージシャンを目指した経歴が彼の作品の筆触やテーマにも繋がっており、ミュージシャンのデヴィッド・シルヴィアンのレコードジャケットの装画やコラボレーションも手がけています。

福井篤は1966年愛知県生まれ。1989年に東京藝術大学美術学部油画科卒業。2012年より山梨県に拠点を移し、制作活動を行っています。
主な個展に、「air」(2016年、游庵、東京)、「バックパッキング評議会」(2015年、六本木ヒルズA/D ギャラリー、東京)の他、小山登美夫ギャラリーでは2001年奈良美智キュレーションによるグループ展「morning glory」に出展した後、6度の個展を行っています。その他の主なグループ展に、「高橋コレクション展 マインドフルネス!」(2013年、鹿児島県霧島アートの森[札幌芸術の森美術館、北海道 へ巡回])、「ORANGE SKY」(2011年、Richard Heller Gallery、ニューヨーク、アメリカ)、「Punkt Art 2011 David Sylvian-in cooperation with Atsushi Fukui uncommon deities」(2011年、Sorlandets Kunstmuseum、クリスチャンサン、ノールウェー)、「convolvulus 福井篤・川島秀明展」(2009年、マイケル・クー・ギャラリー、台北、台湾)、「The Masked Portrait」(2008年、Marianne Boesky Gallery、ニューヨーク、アメリカ)、「六本木クロッシング」(2004年、森美術館、東京)などがあります。作品はオルブリヒト・コレクション(ドイツ)、ジャピゴッツィコレクション(スイス/アメリカ)、高橋コレクション、国際交流基金に収蔵されています。

1966年 愛知県生まれ

1989年 東京芸術大学美術学部油画科卒業

桑原正彦

桑原正彦は1959年東京都生まれ。小山登美夫ギャラリーでの個展は、1997年「棄てられた子供」、1999年「眺め」、2001年「暮らしと膿」、2005年「土地開発」、2007年「夏の終わりに」、2008年「窓」、2010年「とても甘い菓子」、2012年「夢の中だけで」、2015年「あかるい日」、そして2017年「fantasy land」で10度開催しており、アメリカ、サンタモニカのRichard Heller Galleryでも、2001年、2008年と2度の個展を開催しています。

主なグループ展に、「TOKYO POP」(平塚市美術館、神奈川、1996年)、「The Japanese Experience – Inevitable」(Ursula Blickle Stiftung財団、クライヒタール、ドイツ、2002年、以降ザルツブルグ近代美術館、オーストリア、2004年へ巡回)、「POPjack: Warhol to Murakami」(デンバー現代美術館、アメリカ、2002年)、「Japan Pop」(ヘルシンキ市立美術館、フィンランド、2005年)、「ポートレート・セッション」(広島市現代美術館、広島 / ナディッフ、東京、2007年)、「Pathos and Small Narratives」(Gana Art Center、ソウル、韓国、2011年)などがあります。

桑久保 徹

1978年神奈川県座間市生まれ。2002年多摩美術大学絵画科油画専攻卒業後、現在も神奈川県を拠点に活動を行っています。

桑久保徹は、”絵を描く”という方法で、現代美術に立ち向かうためのやり方として、自分の中に架空の画家を見いだすという演劇的アプローチで制作活動をスタートしました。あえて今や古典的ともいえるゴッホのような油絵具の厚塗り技法を用い、現代的心象風景を物語性豊かに描く独自の世界は、国内外で高い評価を受けてきました。

主な個展に、「World Citizens with the White Boxes」(小山登美夫ギャラリー、東京、2008年)、「Out of Noise」(ギャラリー・ヒュンダイ、ソウル、韓国、2010 年)、「海の話し 画家の話し」(トーキョーワンダーサイト渋谷、東京、2010年)、「忘れることができない、素晴らしい一日」(小山登美夫ギャラリー シンガポール、シンガポール、2014年)があります。主なグループ展には「アーティスト・ファイル 2010 現代の作家たち」(国立新美術館、東京、2010年)、「あざみ野コンテンポラリーvol.2 Viewpoints いま『描く』ということ」(横浜市民ギャラリーあざみ野、神奈川、2012年)、「サイト −場所の記憶、場所の力−」(広島市現代美術館、広島、2013年) 、「グループ展東京画 ll:心の風景のあやもよう」(東京都美術館、東京、2013年)、「六甲ミーツ・アート芸術散歩 2016」(兵庫、2016年)があります。

受賞歴として、トーキョーワンダーウォール賞 (2002年)、GEISAI#5 BT/美術手帖賞・小山登美夫ギャラリー賞(2004年)、第三回絹谷幸二賞(2011年)、VOCA展2012 奨励賞 (2012年)、第3回Dアートビエンナーレ最優秀賞 (2013 )があり、作品は、高松市美術館、高橋コレクション、タグチアートコレクション、第一生命保険株式会社、ジャピゴッツィコレクションなど、国内外で数多く所蔵されています。

 

シュシ・スライマン

シュシ・スライマンは1973年マレーシア生まれ。現在、東南アジア出身の重要な現代アーティストのひとりと注目されています。マレー系と中国系の血を引く彼女は、 東南アジアの歴史、祖国マレーシアの文化や自身の記憶、アイデンティティを作品の大きなテーマとしてきました。時にその土地特有の樹木や土、水などの自然物を使用し、ドローイング、コラージュ、インスタレーション、パフォーマンス等幅広いアプローチで作品制作する神秘的な世界観は、人間と自然、アートとの分ちがたい複雑な関係性を私達に提示します。

1996年マラ技術大学において美術学士号を取得した後、マレーシア国立美術館の権威ある賞-Young Contemporaries Awardを受賞。マレーシア国内に留まらず、国際的な展覧会や研修プログラムにも参加しています。
主な個展に、「Malay Mawar」(カディスト美術財団、パリ、2016年)、「Sulaiman itu Melayu/ Sulaiman was Malay」(小山登美夫ギャラリー シンガポール、2013年)があり、主なグループ展に、2014年にアートバーゼルのアート・アンリミテッド(バーゼル、スイス)とグァンジュ・ビエンナーレ(グァンジュ、韓国)に出展のほか、「Open House」シンガポールビエンナーレ(2011)、 アジア太平洋現代美術トリエンナーレ(2009-10)、ドクメンタ12(2007)、 Continuities: Contemporary Art of Malaysia At The Turn of The 21st Century(広東美術館、2004)や フィレンツェビエンナーレ(2003)などがあります。
2017年には「サンシャワー 東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」(国立新美術館、森美術館、東京)、ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」(横浜美術館・横浜赤レンガ倉庫1号館・横浜市開港記念会館 地下)に出展しました。
2013年より広島県尾道市のアーティスト・イン・レジデンスAIR Onomichiに参加し、廃墟と化した一軒の家を彼女の作品として再生するプロジェクトを行っています。
http://aironomichi.blogspot.com/search/label/Shooshie%20Sulaiman%20シュシ・スライマン
その一部が、尾道のなかた美術館で開催中の「Painters」展に展示されています。
http://www.nakata-museum.jp/exhibition/

1973年  マレーシア、ムアール生まれ。
1996年  マラ工科大学芸術学部絵画専攻卒業、マレーシア
クアラルンプール在住

染谷悠子

詳細は下記小山藝術計画HPをご覧下さい。

染谷悠子

染谷悠子は1980年千葉県生まれ。2006年、東京藝術大学大学院版画専攻修了。2004年町田市立国際版画美術館の全国大学版画展で、収蔵賞/観客賞を受賞し、作品が収蔵されました。主な個展にRichard Heller Gallery(2014年、サンタモニカ、アメリカ)があり、小山登美夫ギャラリーでは、2007年、2010年、2013年と3度の個展を行っています。

染谷悠子はパネルにキャンバス、そして和紙を張り、そのやわらかな風合いを生かしながら、繊細な筆致と色彩で、花や鳥、樹木、動物がモチーフの架空の世界を描きます。
染谷は「言葉を綴るように、鉛筆を動かしていく」と語り、まず鉛筆の淡い輪郭線が画面を作り始めます。細密画のように綿密な描写にも関わらず、絵全体の印象が非常に軽やかなのは、存分にとられた余白とのバランスと、リトインクを使った独特の手法—水彩絵具だけが塗り重ねられるのではなく、版画用のインクも用いて瞬時に彩色していく—による色彩が、透明感に溢れているからでしょう。それらのモチーフは画面の十分な余白により浮遊感を与えられ、それらが紡ぐ物語、そしてその続きへと、鑑賞者を誘うかのように強い輝きを放っています。また版画の手法で色をつけられ、画面に重ねられた和紙が生み出す独特な色彩と質感も魅力です。
2004年町田市立国際版画美術館、全国大学版画展、収蔵賞/観客賞、2014年「VOCA展 2014 現代美術の展望 -新しい平面の作家たち-」佳作賞受賞。

1980年 千葉県生まれ
2004年 東京造形大学卒業
2006年 東京芸術大学大学院修了

リチャード・タトル

リチャード・タトルは 1941年アメリカ、ニュージャージー州ローウェイ生まれ。1963年、ハートフォードのトリニティー大学卒業。ニューヨークおよびニューメキシコにて制作活動を行っています。現代において最も重要なアーティストのひとりであるリチャード・タトルは、1960年半ばから 現在に至る半世紀もの長いキャリアにおいて、彫刻、ペインティング、ドローイング、コラージュ、インスタレーション、そして詩や出版物など、分類すら飛び越えた作品群を発表し続けてきました。使われているのはきわめてありふれた、紙や木片、ワイヤーや金属片などの素材ですが、それが直截でありはかなげであればあるほど、作品はより驚きに満ち、様々な境界を凌駕するパワーを帯びます。

主な美術館での個展に、1975年のホイットニー美術館での「Richard Tuttle: Perceived Obstacles」(Stiftung Schleswig-Holsteinische Landesmuseum、ドイツ、他2カ所へ巡回、2000-2001)、大規模な回顧展である「The Art of Richard Tuttle」 (サンフランシスコ近代美術館、ホイットニー美術館、シカゴ現代美術館、他3カ所へ巡回、2005-2007)などがあります。2014年には「I Don’t Know . The Weave of Textile Language」と題された重要な展覧会をロンドンのテート・モダンで開催し、彼がデザインしインドで制作した布を使用した、巨大なコミッションの彫刻作品を展示しました。アートコレクターのヴォーゲル夫妻を取材したドキュメンタリー映画『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』(2010年公開)と続編の『ハーブ&ドロシー ふたりからの贈り物』(2013年公開)の中で、彼らの大親友としても登場しています。作品はニューヨーク近代美術館、テート・モダン、ポンピドゥー・センターなどを始めとする数多くの美術館等に収蔵されています。

1941 Born in Rahway, NJ
1963 B.A. Trinity College,Hartford, CT
Lives and works in New York and New Mexico, USA