大竹利絵子

「Way in, or Out」

Good night wood h.21 × w.7.5 × d.19 cm ©Rieko Otake

大竹利絵子は少女や鳥、鹿のモチーフを木彫で表現してきました。作品は繊細でどこか不安定に見えながらも、気品に満ちた普遍的な存在感には、独特の強さを感じます。美術評論家の峯村敏明氏は、「並の抽象彫刻も及ばぬ的確さで彫刻の中心命題たる『存在』の不可思議にぴたりと錘鉛を下ろしているかに見えることの、何という心憎さ。」と大竹の作品を評しています。
大竹は一貫して、樟や檜、桂などの木を、彩色しない素地仕上げの手法で用いてきました。作品に近づくと、思いのほか勢いのある鑿跡に気がつきます。彼女は繰り返し彫りのリズムの大切さについて触れており、木と呼吸をあわせるかのような真摯なやり取りは、叙情あふれる物語となって作品にあらわれます。大竹は次のように語っています。

作品は、想像を越えたその先へとつながる場所だと感じています。
そこは入り口であり、出口なのかもしれません。

­—大竹利絵子

本展覧会では大小10あまりの木彫作品を展示します。「ここ」と「どこか」、あるいはそのあいだの領域が混ざり合うかのような、大竹の作品にしか作ることのできない世界を、会場でご堪能ください。

大竹利絵子は1978年、神奈川県生まれ。2004年に東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻を修了、2007年には博士課程を修了しました。現在も神奈川を拠点に制作活動を行っています。作品は高橋コレクションやジャピゴッツィコレクションに収蔵されています。「續・彩虹 As Long As Rainbow Lasts」(Soka Art Center、台北、11年)に出展したほか、8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryでは、2012年に川島秀明、小出ナオキとの3人展を行いました。「とりとり」(08年)、「夢みたいな」(09年)、「たぶん、ミミ」(12年)に続き今回は4回目の個展となります。

Exhibition information

http://www.hikarie8.com/artgallery/2015/11/riekootake.shtml

作家プロフィール

大竹利絵子

1978年神奈川県生まれ。2002年東京藝術大学美術学部彫刻科卒業。2004年同大学院美術研究科彫刻専攻修了、2007年同博士課程を修了。現在、東京藝術大学美術学部彫刻科准教授。

大竹利絵子作品の魅力は、その荒削りな木のなかに佇んでいる存在の繊細さにあります。いつかの、どこかの記憶のような夢のような人や鳥やシーンが、見る人のどこかにつながってその魅力は広がります。

主な個展に「Way in, or Out」(8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、東京、2015年)、「たぶん、ミミ」(小山登美夫ギャラリー、東京、2012年)、主なグループ展として、「アトリエの末裔あるいは未来 #EXTRA」(旧平櫛田中邸、東京、2018年)、「刻まれた時間−もの語る存在」(東京藝術大学大学美術館陳列館、東京、2018年)「現代・木彫・根付 (海外巡回展)」(ベトナム日本文化交流センター、ハノイ、2018年)、「アートのなぞなぞー高橋コレクション展 共振するか反発するか?」(静岡県立美術館、静岡、2017年)、「片山正通的百科全書Lifeishard…Let’sgoshopping.」(東京オペラシティアートギャラリー、東京、2017年)があります。

2005年第9回岡本太郎記念現代芸術大賞展入選。作品は高橋コレクション、ジャピゴッツィコレクションに収蔵されています。

  • Installation view from "Way in, or Out" 8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery, Tokyo, 2015 ©Rieko Otake
  • Installation view from "Way in, or Out" 8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery, Tokyo, 2015 ©Rieko Otake
  • Installation view from "Way in, or Out" 8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery, Tokyo, 2015 ©Rieko Otake