廣瀬智央 展「森のコスモロジー」
8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
渋谷ヒカリエ8階
2017年8月9日(水) – 9月4日(月)
OPEN:11:00~20:00
展覧会期中無休
入場無料
オープニングレセプション:8月9日(水)18:00~20:00 / アーティストトーク:19:00~
詳しい情報はリンクをご覧下さい。
http://www.hikarie8.com/artgallery/2017/08/satoshi-hirose.shtml
廣瀬智央は長年に渡る異文化での体験を推敲し、日常的な素材を用いて視覚化した、透明感と浮遊感を伴う作品を制作してきました。現在もインスタレーション、パフォ-マンス、彫刻、写真、ドローイングなど様々なメディアによって、現実と記憶の世界が交差する世界観を生み出しています。
現実に旅した空を長年撮り続けた「空」シリーズ、印刷物から切り取ったイメージで旅した写真作品「ナイト」シリーズ、食材や地図、豆やゴールドなどの素材をアクリルキューブに閉じ込めた彫刻作品「ビーンズコスモス」シリーズなど、廣瀬は毎日の暮らしの中に溶け込んだものを掬い上げ、詩のように再構成していきます。日常としての境界が揺らぎ、まるで旅をするように異質な文化や事物と出会う、その脱領域的な想像力によって新たに得られた、みずみずしい実存性が魅力となっています。
彼の作品の軸になっているのは、万物の不確かさ、曖昧さであると言えるでしょう。ありふれた日常のものを別の文脈に置き換えた時の、美の基準の転換やリアリティの儚さを、感覚を通して体験させることで、世界にあるものは全て常に絶え間なく動いていることを、私たちに語りかけます。
小山登美夫ギャラリーでは4年ぶりの個展となる本展は、1992年から2017年に渡って制作された彫刻、ドローイング、写真など、これまでに制作された作品が、展示空間を繋ぐメディウムとして展示構成されます。多様な生命が複雑に交差する森のように、神秘的で多様な世界観と思考の軌跡がひとつのインスタレーション作品として展開します。空間に再構築され広がる廣瀬の「森」を、ぜひご堪能ください。
廣瀬智央は1963年東京都生まれ。1989年多摩美術大学卒業後、1991-92年イタリア政府給費奨学生として渡伊。1996-97年ポーラ美術振興財団在外研修員としてイタリアにて研修、1997年ミラノ・ブレラ美術アカデミーを修了し、2008-09年には文化庁芸術家在外研修員としてニューヨークに滞在。現在はミラノと東京を拠点に活動しています。
主な個展として「レモンプロジェクト 03」(ザ・ギンザアートスペース、東京、1997年)、「Paradiso- Criterium 34」(水戸芸術館現代美術ギャラリー、茨城、1998年)、「2001」(広島市現代美術館、広島、2000年)、最近では「Heteronym」(ウンベルト・ディ・マリーノ・ギャラリー、ナポリ、イタリア、2015年)、「Flâneur」(モリーゼ州文化財団, カンポバッソ, イタリア、2016年)があります。
その他グループ展として「Neo Tokyo」(シドニー現代美術館、オーストラリア、2001年)、「別府現代芸術フェスティバル2012『混浴温泉世界』」(別府市内各所、大分、2012年)、アーツ前橋のコミッションワーク「遠い空、近い空:空のプロジェクト」(アーツ前橋、群馬、2013年)など、世界各国で多くの展覧会に参加しています。小山登美夫ギャラリーでは2000年、2005年、2008年、2009年、2013年とこれまでに5度の個展を行っています。今年2017年7月、創薬開発を推進するペプチドリーム新社屋内にアートワークを制作するなど、企業とのコラボレーションによるコミッションワークも多く手がけています。
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関連イベント:
トークショー「ミクロコスモス」
今回の展覧会や作品について語る、対談形式のトークショーを開催します。
廣瀬智央 x 住友文彦(アーツ前橋館長/東京藝術大学大学院准教授)
日時:2017年8月31日(木)18:00-19:30
会場:8/ COURT(8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery向かい)
要予約、入場無料
※募集人数に達し次第、締め切らせていただきます。
下記の内容にて、メールでご応募ください
宛先:event@tomiokoyamagallery.com
件名:「8/31トークイベント参加希望」
本文:お名前/連絡先/参加人数
詳しい情報はリンクをご覧下さい。http://www.hikarie8.com/court/2017/07/post-228.shtml