― 生と死の輝き ―
「蜷川実花」の名前から多くの人が連想する、「Acid Bloom」「Liquid Dreams」「FLOWER ADDICT」などのシリーズの、花々や金魚、今をときめくアイドルやモデルを捉えた写真の鮮烈な色あいは、「蜷川カラー」とも呼ばれ、明るく開放的な生の雰囲気に満ちています。しかしその光に対するものと同じくらい、彼 女の目は影にも向いています。生と死を表裏一体に捉えたような「noir」、目黒川に散る桜を繋ぎ止めるように一心不乱に撮影した「PLANT A TREE」など。そこには、「黒の中には色が溢れ、色の中に黒は潜む」(『noir』)という作家の言葉にも表れる、豊かな黒、闇を見出せます。
2015年春、都内では 8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、原美術館、CAPSULE、SUNDAYの4カ所で蜷川実花の個展を開催いたします。8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery では「noir」のシリーズを展示し、展覧会はこの4会場で、蜷川実花の光と影、様々な側面がご覧いただけるように構成されています。ぜひ全会場足をお運びいただき、「写真家 蜷川実花」のすべてをご高覧ください。
蜷川実花は東京生まれの写真家、映画監督。多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科在学中に受賞した、第7回ひとつぼ展グランプリ、第13回キヤノン写真新世紀優秀賞以降、第9回コニカ写真奨励賞、第26回木村伊兵衛写真賞、大原美術館賞(VOCA展 2006)など数々の写真の賞を受賞しています。現在までに 90冊近くの写真集を出版し、2008年に東京オペラシティアートギャラリーから全国 4つの美術館を巡回した大規模な回顧展「蜷川実花展ー地上の花、天上の色ー」では、のべ 18万人の観客を動員しました。また、『さくらん』(2007 年公開)では長編映画初監督を務め、第57回ベルリン国際映画祭と第31回香港国際映画祭の正式出品特別招待作品となるなど、国内外で評価を得ました。続いて 2012 年には映画監督として2作目となる『ヘルタースケルター』を発表、2012 年度新藤兼人賞を受賞。芸術文化における幅広い見識から 2014 年には、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事に就任しました。
協力:富士フイルムイメージングシステムズ株式会社
【そのほかの展覧会情報】
「蜷川実花:Self-image」
会場/原美術館
ART iT web site:展覧会プレビュー
http://www.art-it.asia/u/HaraMuseum/feREZyOv5z61bnJ8QVj3
会期/2015年1月24日(土)- 5月10日(日)
開館時間/11:00 – 17:00、水曜 – 20:00(入館は閉館時刻の 30 分前まで)
休館日/月曜(5月4日は開館)、5月7日 入館料/一般 ¥1,100
東京都品川区北品川 4-7-25 TEL 03-3445-0651
蜷川実花 展「Portraits & Flowers」
会場/CAPSULE
CAPSULE web site:http://www.capsule-gallery.jp/
会期/2015年2月21日(土)- 4月12日(日)
開廊時間/土曜、日曜 12:00 – 19:00
東京都世田谷区池尻 2-7-12-B1 TEL 03-6413-8055
蜷川実花 展「Portraits & Flowers」
会場/SUNDAY
SUNDAY web site:http://www.sunday-cafe.jp/
会期/2015年2月21日(土) – 4月12日(日)
開廊時間/水曜定休 11:30 – 23:00(ラストオーダー 22:00)
東京都世田谷区池尻 2-7-12-B1 TEL 03-6413-8055