蜷川実花 / 柏原由佳 / 佐藤翠

グループ展「コレクションテーマ展40 VOCA大原美術館賞の10年」大原美術館、岡山

蜷川実花、柏原由佳、佐藤翠 / グループ展「コレクションテーマ展40 VOCA大原美術館賞の10年」
2016年1月1日[金・祝]- 4月17日[日]
大原美術館、岡山

http://www.ohara.or.jp/201001/jp/D/D2a.html#section5

作家プロフィール

蜷川実花

東京生まれ。写真家、映画監督。2001年木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。映画『さくらん』(2007)、『ヘルタースケルター』(2012)、『Diner ダイナー』『人間失格 太宰治と3人の女たち』(ともに2019)監督。Netflixオリジナルドラマ『FOLLOWERS』が世界190ヶ国で配信。映像作品も多く手がける。2008年、「蜷川実花展―地上の花、天上の色−」が全国の美術館を巡回、のべ18万人を動員。2010年、Rizzoli N.Y.より写真集を出版。2012年、映画『ヘルタースケルター』にて新藤兼人賞銀賞を受賞。台北、上海などアジアを中心に大規模な個展を開催し、動員記録を大きく更新するなど人気を博し、世界的に注目を集めている。2018年熊本市現代美術館を皮切りに、個展「蜷川実花展-虚構と現実の間に-」が2021年まで全国の美術館を巡回中。

https://mikaninagawa.com/

柏原由佳

柏原由佳は1980年広島県生まれ。2006年に武蔵野美術大学造形学部日本画学科を卒業し、渡独。2012年にはVOCA展に出展、佳作賞と大原美術館賞を受賞しています。同年、ポーラ美術振興財団在外研修員としてドイツにて研修。ライプツィヒ視覚芸術アカデミーを2013年に卒業し、2015年同アカデミーマイスターシューラーを取得しました(Annette Schröter教授に師事)。現在、ドイツ、ベルリンを拠点に制作活動を行なっています。

主な個展に、「借景」(バウハウス・デッサウ財団研究員Torsten Blumeによるキュレーション、バウハウス・デッサウ、ドイツ、2008年)、「最初の島 再後の山」(大原美術館、岡山、2016年)などがあり、小山登美夫ギャラリーでは2011年、2012年、2013年、2016年、2019年と5度の個展が開催されました。

柏原由佳は、透明性と濃密さが共存した、生命力溢れる独特な作品世界をつくりあげています。
彼女の絵画制作は、西洋の伝統的な古典絵画技法に基づき、半油性下地を独自の配合で混ぜ合わせてキャンバスに塗りこむ作業からはじまります。そこでできあがったオリジナルのキャンバスの上に、油絵の具を日本画のように薄く溶き、同時にテンペラ絵具も用いながら描いて独特な深い色彩を表現するのです。

柏原の作品には、現実の景色と内なる想像の空間がゆるやかに編み込まれて存在します。その背景には、日本を離れ渡独して制作を続ける彼女の、内と外の「距離」への興味が介在しているといえるでしょう。ドイツと日本の物理的な距離、それぞれの文化間での精神的な距離、また日本人としての自分と、ドイツにいる自分との距離。それは彼女が作品で繰り返し取り上げる洞窟、穴、山、湖といったモチーフを、内省的な思索をシンボリックにあらわすものへと昇華し、大地にひそむ根源的な自然のエネルギーをも喚起させています。

出版物
http://tomiokoyamagallery.com/publications/artist-meets-kurashiki-vol-14-book/

http://yukakashihara.com

佐藤翠

1984年愛知県生まれ。2008年名古屋芸術大学絵画科洋画コース卒業。在学中ディジョン国立美術大学(フランス)へ交換留学し、2010年東京造形大学大学院造形学部修士課程を修了。平成29年度ポーラ美術振興財団在外研修員としてフランスにて研修を行いました。

色とりどりの服が掛かったクローゼット、高いヒールの靴が並ぶシューズラック、鮮やかな花々。佐藤翠の絵画は女の子の憧れが詰まった宝石箱のようであり、大胆で素早いタッチがモチーフの輪郭を溶かし、具象性と抽象性が共存しつつ鮮やかな色彩と卓抜な構成が強い魅力を放ちます。また絵画の魅力、喜びに溢れ、「ほのかな、かすかな官能性の香りがいわば隠し味のように重なって、比類ない豊麗な世界」(高階秀爾『ニッポン・アートの躍動』(講談社)を生み出しています。

主な個展に「Diaphanous petals」(ポーラ美術館アトリウム ギャラリー、神奈川、2019年)、「Bouquets」(8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、東京、2019年)、「Orange glow」(Green Art Flowers Gallery、パリ、フランス、2018年)、「Reflections」(Roppongi Hills A/D Gallery、東京、2017年)など。主なグループ展に「あいちトリエンナーレ2016 虹のキャラヴァンサライ」(愛知、2016年)、「絵画を抱きしめてEmbracing for Painting -阿部未奈子・佐藤翠・流麻二果展-」(資生堂ギャラリー、東京、2015年)などがあります。

作品は、芥川賞受賞作家・中村文則の小説『去年の冬、きみと別れ』(幻冬舎、2013年)、女性作家集団「アミの会(仮)」の短編小説集『アンソロジー 嘘と約束』(光文社、2019年)の装画や、『花椿』(資生堂)にて原田マハの短編小説と挿画でコラボレーション、コスメブランド「RMK」とのコラボレーションによるメイクアップキットが販売されるなど、その活躍の場を広げています。「VOCA展2013 現代美術の展望―新しい平面の作家たち」(2013年、上野の森美術館、東京)では大原美術館賞を受賞、作品は同美術館に収蔵されました。

https://www.midorisato.com