新里明士は1977年千葉県生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科中退後2001年多治見市陶磁器意匠研究所修了。現在岐阜県土岐市を拠点に制作を行っています。2008年「第3回パラミタ陶芸大賞展」大賞など数々の賞を受賞、国内の他、アメリカ、イタリア、ルーマニアなど海外でも多くの展覧会に出展、高い評価を得ています。
本展覧会のタイトル「Luminescence」とは、物理学用語で「熱を伴わない発光、冷光」という意味。それをそのままに表現しているといえる新里の作品「光器」は、透光性の高い白磁に穴を開け、穴に透明の釉薬を埋めて焼成したもの。光に透けて文様が浮かびあがる様を蛍の光に例えた「蛍手(ほたるで)」と呼ばれるこの手法により、あたかも作品自体が光を帯びているかのように、繊細で高貴な印象を持ち合わせます。本展では「光器」のシリーズを基に新たな展開も発表する予定です。暑い季節に涼やかな「光」に包まれる会場にぜひお越し下さい。