菅 木志雄

グループ展「path-connected」まえばしガレリア Gallery 2、前橋、群馬

集空果 Accumulation of Void and Effects 2021 stone, rope dimension variable ©Kishio Suga

菅木志雄 / グループ展「path-connected」
まえばしガレリア Gallery 2、前橋、群馬
2024年6月29日[土]-8月4日[日]
*7月6日[土]・7[日]は休廊
オープニングレセプション:6月29日[土] 17:00 – 19:00
https://www.towndevelop.jp

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この度、アートオフィスシオバラ、小山登美夫ギャラリー、MAKIGALLERY、rinartassociationは、菅木志雄、白川昌生、タムラサトル、ヴィック・ムニーズによるグループ展「path-connected(孤状連結)」を開催します。

「弧状連結」とは位相幾何学の用語であり、ある空でない位相空間における任意の2点について、それを繋ぐ道が存在することを意味します。異なる時代に活躍するアーティスト4人による本展は、かれらの概念的な構築と素材やメディアの探求を結ぶ道筋を描き出すことを目的としています。

繰り返される現象の一周期のうち、ある特定の局面をさす「位相」は、菅木志雄(1944-)に重要な着想を与えました。場に置かれた木材や石は、必然的に重力との関係性を生み、「もの」本来のの潜在的な性質を開いていきます。前橋に拠点をおく白川昌生(1948-)もまた、安価で身近な素材を用いますが、強調されるのは地域の歴史や文化のマイナー性であり、社会的な文脈における芸術の役割です。個人と社会の関係性を深く掘り下げながら、見過されがちな問いや批判を投げかけます。

一方、タムラサトル(1972-)が制作のテーマとするのは、「意味の破壊と消滅」にあります。親しみとユーモアに満ちた機械仕掛けのインスタレーションが、再帰的な磁場を生み出しながら、観客との関係性を育んでいきます。ナスカの地上絵のようなモノクローム写真は、ヴィック・ムニーズ(1961-)の《Earthworks》です。鉱物採掘によってむき出しになった土壌に重機を用いてGoogleEarthで見えるほど大きく描かれた指差しマークは、刻一刻と進行する環境破壊や乱開発に警鐘を鳴らしているかのようです。

本展は、現代アートの多様性とその無限の可能性を示すだけでなく、個々のアーティストが持つ独自の視点とアプローチがどのように交差し、新たな対話を生み出すかを体現しています。それぞれのアーティストが描き出す「道」を辿りながら、概念と素材をめぐる力学とその魅力を発見していただけることでしょう。