1980年広島県生まれ。2006年武蔵野美術大学造形学部日本画学科を卒業し、渡独。2012年VOCA展に出展、佳作賞と大原美術館賞を受賞しています。同年、ポーラ美術振興財団在外研修員としてドイツにて研修。2013年ライプツィヒ視覚芸術アカデミー卒業し、2015年同アカデミーマイスターシューラーを取得しました(Annette Schröter教授に師事)。2013〜2017年武蔵野美術大学造形学部日本画学科非常勤講師。2022年より拠点をドイツから日本へ移し、制作活動を行っています。
主な個展に、「借景」(バウハウス・デッサウ財団研究員Torsten Blumeによるキュレーション、バウハウス・デッサウ、ドイツ、2008年)、「最初の島 再後の山」(大原美術館、岡山、2016年)、「1:1」(ポーラ ミュージアム アネックス、東京、2021年)、「Yuka Kashihara」(アクアベラギャラリー、パームビーチ、アメリカ、2022年)、「Pile of Signs – しるし、徴」(小山登美夫ギャラリー前橋、2024年)など。
青、ピンク、グリーン、茶色など濃密かつ透明感ある色を重ね、大胆なタッチで大地の根源的なエネルギーを鮮やかな感覚で映しだす柏原作品。虚と実が混在する時空をこえた遥かな世界が表われています。
柏原が国内外の原生林を訪れた時の感動や、長く住んだドイツでの経験、様々な風景からのインスピレーションが作家自身の記憶と紡ぎ合わされ、いつどこのものかわからないような森や湖、山、洞窟、地層などが心象風景として描かれてきました。中でも湖は大事なモチーフであり、茨木のり子の詩「人間は誰でも心の底にしいんと静かな湖をもつべきなのだ」という一節に感化され、自身の中にも湖をもち、理想の湖を持ち続けたいと語ります。
作品に広がる、人間も動物もいない一見静寂な世界。しかしその大地の奥にはマグマがひそみ、まるで宇宙までつながっているような、異次元を垣間見たような不思議なざわめきを感じさせます。それは画面に自身の視点と他者から見えるかもしれない視点、内と外から俯瞰したような多視点で描かれていること。また試行錯誤を繰り返し、翌日には絵が一変するなど、イメージの上に新しいイメージが加わることで、画面の変化と時の重なりが、独特の力強さと静かな混沌さを生み出しているといえるでしょう。
出版物
https://tomiokoyamagallery.com/publications/artist-meets-kurashiki-vol-14-book/
個展
2024 | 「Pile of Signs – しるし、徴」小山登美夫ギャラリー 前橋、群馬 |
---|---|
2022 | 「Yuka Kashihara」Acquavella Galleries、パームビーチ、アメリカ |
2021 | 「檸檬」第一生命日比谷本社1階ロビー、東京 「1:1」ポーラ ミュージアム アネックス、東京 |
2019 | 「Polar Green」8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、東京 |
2017 | 「Self Similar」Gallery Martin Mertens、ベルリン、ドイツ |
2016 | 「最初の島 再後の山」大原美術館、岡山 「空目つむぎ」8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、東京 |
2013 | 「跡の後」小山登美夫ギャラリー、東京 |
2012 | 「トランジション」TKGエディションズ 京都 |
2011 | 「〜真ん中へ」小山登美夫ギャラリー、東京 |
2008 | 「借景展」バウハウス、ドイツ |
グループ展
2024 | 「Place in my heart」ポーラ ミュージアム アネックス、東京 「CADAN × ISETAN ART GALLERY MY DISCOVERY」伊勢丹新宿店 アートギャラリー、東京 「第9回 東山魁夷記念 日経日本画大賞」上野の森美術館、東京 |
---|---|
2023 | 「Plastic Revives」ポーラ ミュージアム アネックス、東京 |
2022 | 「Spring is around the corner」展、ポーラ ミュージアム アネックス、東京 「Unnatural Nature: Post-Pop Landscapes」Acquavella Galleries、パームビーチ、フロリダ/ ニューヨーク、アメリカ |
2021 | 「萬華鏡 KALEIDOSCOPE」YIRI ARTS、台湾 「Find your travel」ポーラ ミュージアム アネックス、東京 「TOKYO⭐︎VOCA Ⅱ」第一生命ロビー、東京 |
2020 | 「Christmas Smile」ポーラ ミュージアム アネックス、東京 「TOKYO⭐︎VOCA」第一生命ロビー、東京 |
2019 | 「小山登美夫ギャラリー コレクション展 4」8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、東京 |
2016 | 「Klassen Treffen」クンストハレ・シュパーカッセ、ライプツィヒ、ドイツ 「コレクションテーマ展40 VOCA大原美術館賞の10年」大原美術館、岡山 |
2015 | 「Malerinnen aus Leipzig」クンストハレ・シュパーカッセ、ライプツィヒ、ドイツ 「柏原由佳・川島秀明・工藤麻紀子・桑久保徹・桑原正彦・福井篤 作品展」8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、東京 |
2014 | 「ポーラミュージアムアネックス展 2014 −光輝と陰影−」ポーラ ミュージアムアネックス、東京 「Ohara Contemporary at Musabi」武蔵野美術大学美術館、東京 「Kein Spaß」Masterclass Exhibition、ドレスデン、ドイツ |
2013 | 「Kein Spaß」Masterclass Exhibition、エアフルト、ドイツ 「Ohara Contemporary」大原美術館 分館、工芸・東洋館、岡山 「アートがあれば ll −9人のコレクターによる個人コレクションの場合」東京オペラシティ アートギャラリー |
2012 | 「VOCA 2012 現代美術の展望 −新しい平面の作家たち」上野の森美術館、東京 |
2011 | 「Mind The Gap」シュペックス-ホーフ、ライプツィヒ、ドイツ |
2008 | ガレリエ・ブルグストラッセ、ハレ、ドイツ |
2007 | ガレリエ・ブルグストラッセ、ハレ、ドイツ |
パブリックコレクション
大原美術館、岡山
クンストハレ・シュパーカッセ、ドイツ
南城美術館、沖縄
受賞歴
2024 | 第9回 東山魁夷記念 日経日本画大賞 入選 |
---|---|
2012 | 佳作賞、大原美術館賞受賞、VOCA 2012 現代美術の展望 −新しい平面の作家たち |
出版物
『Artist Meets Kurashiki vol.14 柏原由佳 最初の島 再後の山』2016 大原美術館 論考:柳沢秀行(大原美術館)
チャリティーオークション「Place in my heart」ポーラ ミュージアム アネックス、東京
グループ展「CADAN × ISETAN ART GALLERY MY DISCOVERY」伊勢丹新宿店 アートギャラリー、東京
グループ展「第9回 東山魁夷記念 日経日本画大賞」上野の森美術館、東京
チャリティオークション「Plastic Revives」展、ポーラ ミュージアム アネックス、東京
チャリティオークション「Spring is around the corner」展、ポーラ ミュージアム アネックス、東京
個展「Yuka Kashihara」Acquavella Galleries、パームビーチ、アメリカ
グループ展「Unnatural Nature: Post-Pop Landscapes」Acquavella Galleries、パームビーチ/ ニューヨーク、アメリカ
グループ展「萬華鏡 KALEIDOSCOPE」YIRI ARTS、台湾
チャリティオークション「Find your travel」展、ポーラ ミュージアム アネックス、東京
個展「檸檬」第一生命日比谷本社1階ロビー、東京
グループ展「TOKYO VOCA Ⅱ」 第一生命ロビー、東京
個展「1:1」ポーラ ミュージアム アネックス、東京(事前予約制)
グループ展「Christmas Smile」展 チャリティーオークション、ポーラ ミュージアム アネックス、東京
個展「Self Similar」Gallery Martin Mertens、ベルリン、ドイツ
個展「最初の島 再後の山」大原美術館、岡山
グループ展「Klassentreffen」Kunsthalle der Sparkasse Leipzig、ライプツィヒ、ドイツ
グループ展「コレクションテーマ展40 VOCA大原美術館賞の10年」大原美術館、岡山
グループ展「アートがあればⅡ −9人のコレクターによる個人コレクションの場合」東京オペラシティ アートギャラリー、東京
–
8/TV/090 IN THE ARTIST’S STUDIO | YUKA KASHIHARA
CREDIT
Executive Creative Director : Kenmei Nagaoka (D&DEPARTMENT PROJECT)
Producer : Mitsuko Matsuzoe (D&DEPARTMENT PROJECT)
Director, Interview : Masaya Suzuki
Camera : Hirotatsu Koarai, Masaya Suzuki
Production Manager : Tatsuya Kawano