伊藤 彩 / 柏原由佳 / 工藤麻紀子 / 小出ナオキ

【現在開催中】 グループ展「萬華鏡 KALEIDOSCOPE」YIRI ARTS、台湾

伊藤彩、柏原由佳、工藤麻紀子、小出ナオキ / グループ展「萬華鏡 KALEIDOSCOPE」
YIRI ARTS、台湾
2021年11月25日[木]-12月11日[土]
https://yiriarts.com.tw/show/kaleidoscope/?v=24d22e03afb2

作家プロフィール

伊藤 彩

伊藤彩は1987年和歌山生まれ。2011年に京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻を修了。「Art Camp in Kunst-Bau 2007」(サントリーミュージアム[天保山]、大阪)でサントリー賞、「アートアワードトーキョー丸の内 2011」でシュウウエムラ賞及び長谷川祐子賞を受賞。これまでに「VOCA 2010 新しい平面の作家たち」(上野の森美術館)、「レゾナンス 共鳴 人と響き合うアート」(サントリーミュージアム[天保山]、2010年)、「和歌山と関西の美術家たち リアルのリアルのリアルの」(和歌山県立近代美術館、2015年)等に出展。2017年7月にはダブリンで「AYA ITO & ATSUSHI KAGA IT HAPPENS TO BE」(Pallas Projects/Studios、アイルランド)を開催するなど、精力的に活動しています。小山登美夫ギャラリーでは、5度の個展を行っています。

伊藤は「フォトドローイング」と呼ぶ独得な制作プロセスを用います。まず自身で制作したキャンバスのペインティングや紙のドローイング、陶器の立体物、布、家具などをセットして、ジオラマを作り、この大きさは、時に5mを超えることもあります。そして、ジオラマの中に伊藤が入り込み、写真に撮ることで、自身も思いもよらなかった構図やアングルの視覚的効果を念入りに検討し、実際の絵画制作に入るのです。この緻密なプロセスが、濃密なリアリティとなり、色彩の海や脱力感溢れるモチーフの表情等の要素が合わさって、見る者を中毒的な魅力に引き込みます。

1987年 和歌山生まれ
2011年 京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了
英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート 交換留学

出版物
http://tomiokoyamagallery.com/publications/rapid-rabbit-hole/

公式グッズサイト
https://ayastudio.stores.jp

柏原由佳

柏原由佳は1980年広島県生まれ。2006年に武蔵野美術大学造形学部日本画学科を卒業し、渡独。2012年にはVOCA展に出展、佳作賞と大原美術館賞を受賞しています。同年、ポーラ美術振興財団在外研修員としてドイツにて研修。ライプツィヒ視覚芸術アカデミーを2013年に卒業し、2015年同アカデミーマイスターシューラーを取得しました(Annette Schröter教授に師事)。現在、ドイツ、ベルリンを拠点に制作活動を行なっています。

主な個展に、「借景」(バウハウス・デッサウ財団研究員Torsten Blumeによるキュレーション、バウハウス・デッサウ、ドイツ、2008年)、「最初の島 再後の山」(大原美術館、岡山、2016年)などがあり、小山登美夫ギャラリーでは2011年、2012年、2013年、2016年、2019年と5度の個展が開催されました。

柏原由佳は、透明性と濃密さが共存した、生命力溢れる独特な作品世界をつくりあげています。
彼女の絵画制作は、西洋の伝統的な古典絵画技法に基づき、半油性下地を独自の配合で混ぜ合わせてキャンバスに塗りこむ作業からはじまります。そこでできあがったオリジナルのキャンバスの上に、油絵の具を日本画のように薄く溶き、同時にテンペラ絵具も用いながら描いて独特な深い色彩を表現するのです。

柏原の作品には、現実の景色と内なる想像の空間がゆるやかに編み込まれて存在します。その背景には、日本を離れ渡独して制作を続ける彼女の、内と外の「距離」への興味が介在しているといえるでしょう。ドイツと日本の物理的な距離、それぞれの文化間での精神的な距離、また日本人としての自分と、ドイツにいる自分との距離。それは彼女が作品で繰り返し取り上げる洞窟、穴、山、湖といったモチーフを、内省的な思索をシンボリックにあらわすものへと昇華し、大地にひそむ根源的な自然のエネルギーをも喚起させています。

出版物
http://tomiokoyamagallery.com/publications/artist-meets-kurashiki-vol-14-book/

http://yukakashihara.com

工藤麻紀子

1978年青森県生まれ。2002年女子美術大学油画科卒業。現在は神奈川を拠点に活動を行っています。
2002年、小山登美夫キュレーションによるグループ展「フラジャイル・フィギュアズ」(パレット・クラブ、東京)、および村上隆キュレーションのグループ展「東京ガールズブラボー2」(ナディッフ、東京)に出展、2004年から国内外の多数の展覧会に参加しています。

工藤麻紀子の絵画には、彼女が日常生活で出会ったものと、夢で 見た世界のようなイマジネーションが渾然一体となった不思議な心象風景が広がります。ダイナミック且つ繊細な筆致、バランスの取れた鮮やかな色彩、そして複数の場面とパースが同時に展開する大胆な構図によって、カオティックな躍動感に満ち溢れます。

主な個展に、2016年小山登美夫ギャラリー、2015年、2012年のロンドンの Wilkinson Gallery、2011年ロサンゼルスのMarc Foxx Gallery、2010年コペンハーゲンのAndersen’s Contemporaryでの開催があり、
主なグループ展として、「絵画の在りか」(東京オペラシティアートギャラリー、2014年)、「The New International 2014」(Garage Museum of Contemporary Art、モスクワ、2014年)「十和田市現代美術館 開館5周年記念展 vol.1 flowers」(十和田市現代美術館、青森、2013年)、「Body Language」(サーチギャラリー、ロンドン、2013年)、「Pathos and Small Narratives」(Gana Art Center、ソウル、2011年)、「Pretty Baby」(フォートワース近代美術館、テキサス、2007年)、「MATRIX 213: Some Forgotten Place」(バークレー美術館 パシフィックフィルムアーカイブ、カ リ フ ォ ル ニ ア、2004年) などがあります。

作品は、ロサンゼルス現代美術館、オルブリヒト・コレクション(ドイツ)、サーチ・コレクション(ロンドン)、フラワーマンコレクション、国内では国際交流基金、高橋コレクションに収蔵されており、装画として山崎ナオコーラの小説『反人生』(2015年、集英社)にも使用されました。作品集に『まわってる Turning』(小山登美夫ギャラリー、2012年)があります。

1978年 青森県生まれ
2002年 女子美術大学油絵科卒業

小出ナオキ

小出ナオキは1968年、愛知県生まれ。1992年に東京造形大学造形学部美術学科を卒業。現在は千葉県を拠点に制作活動を行っています。
2003年、岡田聡氏キュレーションによるグループ展「マジック・ルーム」(Project Room / 小山登美夫ギャラリー)に出展後、小山登美夫ギャラリーでは5度の個展を行っています。
その他の主な展覧会に、「カフェ・イン・水戸」(2004年、水戸芸術館現代美術ギャラリー、茨城)、「マジカル・アート・ライフ」(2006年、トーキョーワンダーサイト渋谷、東京)、「Fiction@Love」(2006年、MOCA Shanghai、上海、中国)、「neoneo Part1 [BOY]」(2009年、高橋コレクション日比谷、東京)、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2009」(2009年、新潟)「Paul Clay」(2011年、Salon 94 Bowery、ニューヨーク)「高橋コレクション展 マインドフルネス!」(2013年、鹿児島県霧島アートの森、姶良郡、鹿児島 [ 札幌芸術の森美術館、札幌、北海道 へ巡回 ])などがあります。

小出ナオキは主にFRP(合成樹脂)、セラミック、木などを用い、愛らしくもどこか不気味で不思議な立体作品で、雲のお化けやドクロなど、異界のものたちや、自身とその家族を作品化してきました。小出の作品について、美術評論家の森口まどか氏は次のように書いています。

「日常や自己の内なるところから着想する在り方は、小出にかぎらず、今日のアートシーンにあっては定跡といっても良いほどだと思うが、その場合、微温的な暮らしをそのままかたちにしても作品としての強度は持ち得ない。小出ナオキの場合、臆面もなく家族や身近な人たちとの出来事を語りながら、センチメンタリズムに堕ちず、事の本質を見据えるふてぶてしさが、アーティストとしての核をなしているように見える。」(森口まどか 「小出ナオキの現在性」『Maternity Leave』小山登美夫ギャラリー、2012年)

また、小出は滋賀県立陶芸の森で滞在制作の機会を得たこともきっかけに、2009年頃から彫刻の主な素材をFRPからセラミックに変えました。FRPにはない、いわばセラミックという素材特有の”裏切り”を、小出は「まるで、子どもが産まれてくる前の父親に産まれた後の生活が想像できないような、そして、産まれて初めてその意味がようやく理解できる感じと似ています。制作する意味、が少し分かってきたような気がしている。」(小出ナオキ「主題」『Maternity Leave』小山登美夫ギャラリー、2012年)と語ります。小出の作品には、詩情にあふれ、自伝的でありながら、鑑賞者の記憶を本質的に刺激するような魅力をもっています。

1968年愛知県生まれ
1992年東京造形大学造形学部美術学科卒業

出版物
http://tomiokoyamagallery.com/publications/in-these-days_book/