西太志 + 矢野洋輔展「居心地の良さの棘」

Right: “Open Wood ” 2016 h. 130.0 x w. 66.0 x d. 15.0 cm wood (Japanese judas tree, camphor tree, zelkova, chestnut, Japanese cypress, ginkgo etc) ©Yosuke Yano, Courtesy of Kyoto City University of Arts
Left: “Owl Tree” 2017 h. 227.0 x w. 162.0 x d. 6.0 cm alkyd resin paint, oil paint, acrylic resin, charcoal and pigment on canvas ©Taishi Nishi photo by Takeru Koroda, Courtesy of Kyoto City University of Arts

この度、8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryでは、京都を拠点に制作を行う若手アーティスト、西太志と矢野洋輔による二人展を開催いたします。

西太志は1983年大阪府生まれ。2015年京都市立芸術大学大学院絵画専攻修了後、「アートアワードトーキョー丸の内 2015」グランプリ受賞や、「シェル美術賞2016」入選など、目覚ましい活躍を見せています。西が生み出す、キャンバスが木炭と絵具の黒い線で埋め尽くされる特徴的な作品は、今日の混沌とした社会に生きる私達の状況を切り取ろうと試みたものです。フランシスコ・デ・ゴヤの「黒い絵」のシリーズに影響を受けながら、現実の出来事と物語が混ざりあった風景を描写し、私たちを謎めいた世界へと誘います。本展では、西自身が、「絵と現実との距離を縮められる気がする」という立体作品も展示いたします。

矢野洋輔は、1989年京都生まれ。京都市立芸術大学大学院で漆工を専攻し、2016年に修了しましたが、在学中から木そのものの表情に魅了され、木の素地のみで作品を作るようになりました。異なる種類の木材を接着させた作品では、それぞれの木はおのずから繋がっているようにも見え、木の実や落ち葉のように軽やかな表情を見せています。不思議な骨格をした顔の作品では、もともとある木目、ふし穴や割れを活かして制作する作家と木との親密性を見ることができます。

展覧会タイトルの「居心地の良さの棘」とは、二人がそれぞれ抱いている、居心地の良いとするものに対し溢れ出る違和感なのだといいます。矛盾する感覚と向き合いながら模索する両作家の独創性に満ちた表現を是非ご高覧ください。