安藤正子

個展

Installation view at Tomio Koyama Gallery, 2004 ©Masako Ando

【展覧会について】
安藤正子は1976年 愛知県生まれ。1999 年 愛知県立芸術大学美術学部美術科油画専攻 卒業、2001 年愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画専攻修了。現在も名古屋を拠点に活動を行っています。2002 年、小山登美夫のキュレーションによるグループ展「フラジャイル・フィギュアズ」(パレットクラブ、東京築地)に出展、今回が初の本格的な個展になります。
つぶらな瞳の少年少女達、その周りを彩る小鳥や蝶、花々は、懐かしくも瑞々しいリリシズムに溢れています。つるりとした陶器のような肌合いのカンヴァスは、作家によって何度も磨かれたもの。そこに乗せられた驚く程繊細な描線と、艶やかな色彩は、見る者を芳醇な物語の世界へと誘わずにはおきません。
それら作品世界には、「失うものや得るもの、静かなものと激しいもの、食べることと食べられること、喜びや悲しみ、死ぬこと、そして生き続けること。作品にさまざまな要素を幾重にも織りまぜながらも全体としては、陽性なものへと方向づけたい。」と言う作家の、祈りにも似た思いが息づいています。
今回はドローイング2点、ペインティング2点を展示する予定です。精緻なドローイングを描いてから、全く同じ構図でペインティングに挑んだ「Where Have All Flowers Gone?」、ドローイングのみで完成とされた「貝の火」、ペアのペインティング「In Spring」など、全て初公開の新作です。