落合多武

mystery of tail

installation view at Tomio Koyama Gallery, 2004 ©Tam Ochiai

【展覧会について】

4年ぶりとなる今回の小山登美夫ギャラリーでの個展では、ペインティングを中心にコペンハーゲンにある、夏にしかやっていない遊園地「Tivoli」を訪れて撮影したヴィデオ作品を発表するほか、キーワードとなる「数学者」「散歩」「日常」「ひらめき」「カレンダー」をテーマに展開していく予定です。
作品タイトルにもなっている「Floccinaucinihilipilification」(仮)とは29文字にもなる世界で何番目かに長い英単語で、「意味のない」「無価値」といった意味を持ちます。展示予定の連作ドローイングに数学者が変哲もない風景ですっと考え事をしている作品があります。ひらめくかひらめかないかそれだけしかない数学者の概念を意味のない数字のように続くアルファベットにひっかけた落合独自のひらめきです。
また、この展覧会では作品の一部としてかつてより念願だった本を出版する予定です。「しっぽの話」と題されたこの本はしっぽをめぐるちょっとおかしなファンタジーを ―ドローイングを言葉にしたような―、本人自らが書き下ろしたした物語です。