ベンジャミン・バトラーは1975年アメリカ、カンザス州生まれ。現在はオーストリア、ウィーンを拠点に制作活動を行っています。
バトラーは、具象と抽象の境界をなぞるような、風景や木々のペインティングで知られています。単純化されたフォルム、コントラストがはっきりした色、多様なブラッシュストロークは、ピエト・モンドリアンや、アメリカ抽象表現主義のフランク・ステラ、バーネット・ニューマンの作品を想起させます。しかし同時にバトラーの作品は、そういった美術史の定義やジャンル分けの垣根さえも忘れさせるような奥行きをも秘めています。数々のアーティストが取り組んできた自然に取材しながらも、オリジナルな絵画のあり方を追い求めるバトラーの作品をぜひご高覧ください。
バトラーは、ニューヨーク、ロサンゼルス、ウィーン、バーゼル、ベルリンなど世界各地で個展を行っているほか、2005年ニューヨークのP.S.1で開催された「Greater New York」に出展するなど、数多くのグループ展にも参加しています。
今までに、ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドン、ウィーン、バーゼル、ベルリンなど、世界各国の都市で個展を開催しつづけており、近年の主な個展に、「二色、単彩、そしてそれ以外の風景」(小山登美夫ギャラリー、東京、2020年)、「Silver / Landscapes」(Klaus von Nichtssagend Gallery、ニューヨーク、2019年)、「Recent Trees and Monochromes」(Galerie Martin Janda、ウィーン、2018年)、「Trees Alone」(小山登美夫ギャラリー、東京、2016年)があります。また、彼は「sotto voce」 (キュレーション:ロバート・ボード、Bortolami Gallery、ニューヨーク、2019年)、「Verzweigt」 (シンクレア・ハウス美術館、バート・ホムブルク・フォア・デア・ヘーエ、ドイツ、2014年)、「Greater New York」(PS1/MOMA、ニューヨーク、2005年)を含め、国際的にも数多くのグループ展に参加しています。